ヘチマで洗う
- miinakanon
- 4月30日
- 読了時間: 3分
昔の人はヘチマで体を洗っていたと聞いたことがあります。
食器を洗う時にヘチマを使うというのも聞いたことがあります。
私はそういうことに憧れて、以前ヘチマを買って試したことがありました。
ヘチマで体を洗ってみたのですが、固くて痛くて、一回試して辞めてしまいました。どうやらお湯で柔らかくしてから洗うらしいのですが、せっかちな私は柔らかくなるまで待てなかったのです。
あれから十年近く経ったと思います。
一年ほど前、大切に取ってあったヘチマを2cm位スライスして保管し、それ以外は処分してしまいました。たまたまスライスしたところ、厚みのあるお皿のようで、何か乗せるのに使えるかなと思い、一枚取ってありました。
新居に越してきてから、使い道が決まらず、あっちにおいて一ヶ月、こっちにおいて一ヶ月と、スライスしたヘチマのある風景を日常におきながら、ぼんやり月日を過ごしていました。
私の場合、こうやって色々置き場所を変えてみて、見る角度を変えて、気分を変えて、どこが最適な場所なのか、どんな使い道がベストかを探ることが多いです。
おそらく日常の一コマにその子がいる風景があると、その子が潜在意識の中に入り込み、予想もしなかったような場所や使い方が思いつくのではないかと思います。というのは、そうやっていると必ず何か発見、時には発明のような素晴らしい閃きがあるからです。
ある日風呂場の石鹸ケースの下に置いてみました。
プラスチック製の石鹸ケースでも、天然素材のヘチマの上に置けば、もう少し素敵に見えるかな、なーんていう思いつきでした。その数日後、あ、そうか、石鹸を直接のせればいいんじゃない?と思いついて、ケースを外し、ヘチマの上に直接石鹸を置いてみました。素晴らしくピッタリでした。

そして石鹸を使う時に、あれ、石鹸をヘチマに擦り付けて体を洗ってみたらいいんじゃない?と思いつきました。やってみると、ヘチマの厚みも丁度良かったのか、あちこち置き回してやや柔らかくなった硬さ加減が丁度良かったのか、肌あたりが大変心地よく、びっくりするほどに気持ちよかったのです。
こうしてこのスライスしたヘチマは、体を洗う道具になりました。洗った後は石鹸置きになり、そのうちボロボロになったら、おそらくお風呂やシンクを洗うタワシになり、そうして最後は土に還るのかなと思います。
やってみて、ヘチマで体を洗うのはすごくいい!と体感しました。次回は大好きなmeguruさんというお店の新月通販で、オーガニックの皮付きヘチマを買って、同じようにスライスして体を洗ってみたい、とワクワクしています。
こだわりのヘチマらしく、タネ付きらしいのです。
原っぱの隅っこに、そのタネをこっそり蒔いて、ヘチマを育ててみたいなと夢見ています。